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歯の豆知識: 2016年8月アーカイブ

1i55mage.jpgはまざき.jpg 圧縮.jpgこんにちは。衛生士の濱崎です。
皆様今年の夏はいかがお過ごしでしたか?
私はお休みを利用して子育て保育アドバイザーの資格を取得しました。
子育て保育アドバイザー認定とは、子どもの年齢ごとの成長過程や子育ての方法、障害を持った子供たちとの接し方などを指導するものです。
私たち歯科を含めた医療人もお子様と接する機会が多いので興味を魅かれて受講してきました。

さて、今回はまさにお子様が主役の学校歯科健診についてお話したいと思います。

学校では「学校保健安全法施行規則」により毎年6月30日までに定期健康診断を行わなければならないと決められており、そのうちのひとつが「学校歯科健診」です。
臨時健康診断は必要に応じて行う事となっており、秋に行われている所が多いようです。
その結果、文部科学省の平成27年度のデータによると小学生のう蝕被患率は50.8%、中学生は40.5%、高校生は52.5%となっており児童生徒の口腔内疾病状況は様変わりしていると言えます。
そこで、今回は歯科医院における健診との違いをお伝えしようと思います。

違い1
「集団を対象としている」
学校の健診は多くの児童生徒を対象とする 為、1人1分を目安に診ています。人数は学校の規模によって違います。

違い2
「実施環境に制限がある」
エアーもなく、無影灯もなく、チェアーの上で診るわけでもなく、エックス線装置の使用も出来ないため、どうしても正確な判断までは出来にくい環境です。

違い3
「主に視診で診断」先の鋭利な器具で傷つける事がないよう主に視診で行っており、歯列や咬合のチェックにおいてはミラーを使って確認しているだけです。

違い4
「受診者の準備が整っていない」
事前指導が徹底されておらず、給食後などはそのまま歯を磨く事なく受診する子がいる為、診づらい口腔内状況にあります。

違い5
「基本的にスクリーニング検査」
歯科医院での健診では医学的な立場か らの確定診断を行いますが、学校歯科健診は前項で述べたようにスクリーニング検査であり、各児童の問題を見つけ、保健教育に役立てる事を目的としております。

fshaoifhiuoaf7.png5656.pngこのように学校歯科健診と歯科健診とでは状況も目的も違う為、学校歯科健診でむし歯がなかったからと安心はせずに是非歯科医院で健診を受けて下さいね。

また当院では、むし歯の治療だけでなく矯正治療も行っておりますので是非一度お子様と足をお運び下さいね。
心よりお待ち申し上げております。

衛生士  濱崎 美帆
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31★2●85656img★_staff_sato.jpg皆様、こんにちは。歯科助手の佐藤です。
8月に入り猛暑日が続き、蒸し暑く寝苦しい日々が続いていますが、皆様お身体お変わりなくお過ごしでしょうか?

今回"歯に対す意識格差"についてお話ししたいと思います。

6月は歯科月間として多くの学校で歯科検診が行われていたかと思いますが、近年学校の歯科検診を受け、虫歯や歯並びの悪さなどの理由で再受診、要治療とされているのに、歯科を受診しないか、受診を確認できない状態が多いと言われています。

2323dsgsohgdgfgdf1.jpg歯科受診しない理由として...
その多くは、育児放棄といったネグレクト気味の家庭の子供や、歯磨きの習慣がないなどがあげられていますが、他にも部活や習い事を優先させ、親子とも時間に余裕がないケースや、面倒くさいなど、乳歯はいずれ生え変わるとして放置している保護者もいるそうです。

「乳歯で生え変わるから」と虫歯を放置すると歯が抜け落ちた穴に膿がたまり、生え変わる永久歯も虫歯になったり歯並びが悪くなったりするケースが多いと言われています。

また、虫歯の菌で顎の骨に炎症が起き、発音などに影響する事も指摘されています。
未治療の虫歯が1本あると、口内の虫歯菌が大幅に増え他の歯まで、虫歯になりやすくなります。
乳歯や生え始めたばかりの永久歯は弱く、子どもは大人より虫歯になりやすい状態にあるそうです。
「乳歯は生え変わるから」といった安易な認識は改めたほうがいいのではないでしょうか...

虫歯のなかには、痛みを感じないまま、さほど症状を訴えないまま進行してしまうケースもある為、子どもが何も言わなければそのまま放置されることも...
放置が続けば、噛み合わせも悪くなり、十分に食べ物を噛めずに心身の発達にも悪影響を及ぼすと言われています。

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子どもから老人まで、虫歯が10本以上あったり、歯が抜け落ちたり、歯の根しか残っていないような未処置歯が何本もあったり、健康な歯が4本しか残っていない状態でほとんどの歯は黒く、溶けてすきっ歯になっていたりする「口腔崩壊」と呼ばれる状態が広がり、問題になっています。

◆ 口腔崩壊が身体に与える影響◆
・自身の歯が少なくなる事で、食べることができる物が偏り摂取栄養の不足に伴い、筋肉や運動能力が低下する事で、活発な行動が出来なくなり、脳の活動が鈍ると言われています。
・噛んだり、食いしばったりする事はストレスの軽減や発散につながる。
・前歯を失った場合、外出や人との交流を避けたり、笑顔などの表情を出さなくなったりすることから、脳活動の低下につながりやすい。
・歯で噛む事で脳が活動的になり、認知症を予防したり、進行を遅らせたりする事も あるそうです。
歯がほとんど残っていない人は、歯が20本以上残っている人に比べ、認知症の発症リスクが高く、また歯が無くても義歯を使用している人の発症率は低く、義歯を使って噛む事が重要だと言われています。
・肺炎は、外部からの感染では口腔内で増殖した肺炎原因菌を肺に誤嚥する事で発症することが少なくないそうです。

親自身も口腔内のケアが不十分だと、子どもに歯磨きを習慣づけるなどのケアを定着させることは難しいと言われています。
身体の病気予防には熱心でも、歯の病気は治療すればいいと「歯は命と直接関係ない」といった風潮も根強く、歯の病気が命に関わる病気の引き金になることを、理解している人は少ないそうです。

歯科への受診、口腔崩壊、歯への意識格差などを減らす為にも、保護者への啓発、子どもへの指導を行っていく必要があり、お口の中の細菌が全身のさまざまな病気に関連する事など、歯の大切さを伝える取り組みが必要だと言われています。

子どもの虫歯は、親がしっかり管理して未然に防ぐことが大切です。
虫歯もなく、しっかりした噛み合わせで美味しく食事をとることで、身体の健康が維持されます。
その為にもまずは歯科受診を...

歯科助手 佐藤美布子
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こんにちは☆スマイルクリエーターの窪田です。

猛暑日が続き、ついつい水分塩分補給にとスポーツドリンクに手を出したりはしていませんか。
実はそのスポーツドリンク、落とし穴だらけなのです!!!

スポーツドリンクとは、運動や発汗した際に水分・塩分・ミネラル・ビタミンを素早く補給できるように成分が調整された飲料のことを示します。
スポーツドリンクに含まれている糖分も素早く吸収されます。

スポーツドリンクに含まれる糖分の量をご存知でしょうか。
500mlのペットボトル1本でおよそ20-30g、スティックシュガーで例えると10本分、角砂糖なら8個分の量に相当します((+_+))
さらに多量の「アスパルテム」や「スクラロロース」といった人工甘味料が含まれています。
人工甘味料の摂取は肥満や生活習慣病等を引き起こす危険性があると指摘されています。
血液中に糖分が一気に吸収され、血糖値が急上昇することで、急性糖尿病を引き起こす可能性もあるのです。

仮に糖尿病にならなくても、口腔内に多量の糖分がとどまることでお口の中はベタベタに。
そして虫歯の可能性をさらに高めるのが、スポーツドリンクの酸性度です。
酸性度の数値が5.5pH以下になると、歯が溶けるといわれているのですが、緑茶・麦茶が約6.7pHなのに対してスポーツドリンクが3.5pH、炭酸飲料が約2.8pHと、スポーツドリンクは炭酸飲料に次ぐ酸性度の高さなのです。

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酸性度の高いものを摂取し過ぎると、酸で歯が溶ける酸蝕歯(さんしょくし)になる可能性が高まります。

日常生活や少々の運動等ではスポーツドリンクは必要ありません。
水や麦茶等で水分を補うか、どうしても必要な場合は市販のものではなく手づくりの経口補水液を口にしましょう。
身体に良いと信じて飲み続けた結果、ボロボロの身体になっていたなんてことの無いよう、正しい水分・栄養補給の知識を身につけましょう(*^^*)

スマイルクリエーター 窪田伶香

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●image.jpg789455.jpg565.jpgこんにちは。歯科医師の信田です。
梅雨もあけて毎日暑い日が続きますね。
この暑さで食欲が落ちたり、クーラーによる冷えで体調が悪くなっていないでしょうか?
私は早速夏風邪をひいてしまいましたが、残りの夏は元気に頑張りたいと思います!!
皆さまも体調に気を付けて夏を乗り切ってくださいね。

さて先日私は院長、事務長、衛生士の榎本さん、濱崎さんと一緒に奈良ロイヤルホテルでのセミナーに参加してきました。
糖尿病内科医の西田亙先生による医療面接についてのセミナーで、以前より参加するのを私は楽しみにしていました。

西田先生は、「口腔内の状態が良くなると、糖尿病が良くなる!」と糖尿病と歯科の関係について言及されていて、「医科では予防という考えがまだまだ浸透していきにくいけれども、歯科では予防という考えがかなり浸透してきている。歯科から糖尿病やその他の病気を発見していくことができるのではないか!?そのためにはもっともっと医科と歯科が連携していく必要がある!」と歯科に向けて多くの講演をしてくださっている先生です。

●image.jpg454455477.jpg5656.jpg実際お会いするのは初めての機会だったのですか、西田先生は52歳とは思えないほど若々しく、お話も楽しい先生でした。
西田先生は10年前までは90キロを超えるメタボで、体調も悪かったそうですが、「歯科と出会っ て生き返った!生まれ変わったら歯科衛生士になりたい!」とおっしゃっていました。
そんなご自身の体験もあって、歯科に恩返しをしたい、もっと歯科が伸びていってほしいとの思いで今回は医療面接についての講義をしてくださいました。

では医療面接とはどういったものなのでしょうか?
医療面接は、診療に入る前に医療者と患者様がお互いの良好な信頼関係を築くために行うお話です。
ついつい私たちは患者様の病態の情報ばかり得ようとして「どんな痛みですか?いつからですか?どこの部位ですか?」と決まりきったことを聞いてしまいがちです。
このような質問は閉じた質問といわれ、こちら側からの一方通行なお話になってしまいます。
確かにいきなり一方的な質問ばかりされては患者様も心を開くことは難しいですよね。
まず私たちは患者様が不安や恐れを持ちながらも来院したことを理解しないといけません。
そしてマスクを外し、アイコンタクトを取りながら「今日はどうされましたか?」と話しやすい雰囲気を作ることが大切になってきます。

私たちがこの患者様はどんな方なのだろう?と思うように私たちも患者様から見られています。
そのために私たちが身だしなみに気を付けて、正しい言葉を使って、患者様にわかりやすく説明することも大切です。
私たちが当たり前のように使ってしまう専門用語も患者様に対してはわかりやすい言葉を置き換えて使うことも気を付けなくてはいけないのだと改めて気づくことができました。

西田先生が「患者様は病気に対して心に傷を持ちながらも勇気を出して歯科医院に来院されています。まずそのことに、私たちはよく頑張って来てくださいました!と敬意の気持ちをもって患者様を受け入れなければなりません。そして来ていただいたからには、心に借金を作って帰っていただくのではなく、勇気をだしてきてよかったと心に貯金をして帰っていただかなくてはなりません。」と何度もおっしゃっていました。
患者様に「来てよかった、また来よう!」と思っていただくためにも、医療面接をより良いものにしていかなくてならないと感じました。

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午後からは、3人で一つのグループになって、医療面接のロールプレイングを行いました。
全く面識のない3人でグループになるので、最初は3分という時間の設定も長く感じられましたが、だんだんお話も広がって大変盛り上がることができました。
この体験では、他の方の医療面接を聞くことによって、自分にはない間合いや話し方、声の大きさなどについても学ぶことができたのがとても良かったと思います。

最初に患者様との信頼関係を築くことは本当に大切なことで、今回のセミナーではどのようにして医療面接をより良いものにしていくのかということを学ぶことができました。
私も話しやすい雰囲気で患者様を向かい入れ、患者様にご自身の病態だけでなく生活環境やお仕事についても広く語っていただき、その患者様それぞれのライフスタイルに合った治療法やクリーニングの方法などをお伝えしていけるよう心がけていきたいと思います。

歯科医師 信田麻耶
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