学校歯科健診について

皆様今年の夏はいかがお過ごしでしたか?
私はお休みを利用して子育て保育アドバイザーの資格を取得しました。
子育て保育アドバイザー認定とは、子どもの年齢ごとの成長過程や子育ての方法、障害を持った子供たちとの接し方などを指導するものです。
私たち歯科を含めた医療人もお子様と接する機会が多いので興味を魅かれて受講してきました。
さて、今回はまさにお子様が主役の学校歯科健診についてお話したいと思います。
学校では「学校保健安全法施行規則」により毎年6月30日までに定期健康診断を行わなければならないと決められており、そのうちのひとつが「学校歯科健診」です。
臨時健康診断は必要に応じて行う事となっており、秋に行われている所が多いようです。
その結果、文部科学省の平成27年度のデータによると小学生のう蝕被患率は50.8%、中学生は40.5%、高校生は52.5%となっており児童生徒の口腔内疾病状況は様変わりしていると言えます。
そこで、今回は歯科医院における健診との違いをお伝えしようと思います。
違い1
「集団を対象としている」
学校の健診は多くの児童生徒を対象とする 為、1人1分を目安に診ています。人数は学校の規模によって違います。
違い2
「実施環境に制限がある」
エアーもなく、無影灯もなく、チェアーの上で診るわけでもなく、エックス線装置の使用も出来ないため、どうしても正確な判断までは出来にくい環境です。
違い3
「主に視診で診断」先の鋭利な器具で傷つける事がないよう主に視診で行っており、歯列や咬合のチェックにおいてはミラーを使って確認しているだけです。
違い4
「受診者の準備が整っていない」
事前指導が徹底されておらず、給食後などはそのまま歯を磨く事なく受診する子がいる為、診づらい口腔内状況にあります。
違い5
「基本的にスクリーニング検査」
歯科医院での健診では医学的な立場か らの確定診断を行いますが、学校歯科健診は前項で述べたようにスクリーニング検査であり、各児童の問題を見つけ、保健教育に役立てる事を目的としております。

また当院では、むし歯の治療だけでなく矯正治療も行っておりますので是非一度お子様と足をお運び下さいね。
心よりお待ち申し上げております。
衛生士 濱崎 美帆