『口輪筋』を鍛えましょう!!!

ここ最近、朝晩涼しさを感じるようになりましたが、皆さま体調を崩されたりはしていませんか?
皆さまもよくご存知だと思いますが、お口は、食べる、話す、呼吸したりする大切な器官です。
では、口に周りの筋肉が健康に関係している事をご存知でしょうか?
口の周りの筋肉を『口輪筋』といいます。

唇の周囲を取り囲む筋肉の事で、唇を開閉させたり、口元の表情を作る表情筋の一つです。
唇の周りの筋肉を鍛える事により、唇を閉じる力が強化され、"口呼吸"が"鼻呼吸"へ改善されたり、歯周病、虫歯、口臭の予防などの効果があると言われています。

また、『口輪筋』が衰えると、物をうまく飲み込めない、発音が聞き取りにくい、などの原因にもなったりするそうです。
『口輪筋』の衰えによる影響
◇お口の健康の悪化◇
『口輪筋』が衰えると、お口を閉鎖していられなくなる為、唾液が蒸発してお口の中が乾燥してしまい、プラークや細菌が制御されず、虫歯になったり、歯石の沈着、歯周病、口内炎、口腔乾燥症、口臭に影響を及ぼすと言われています。
◇たるみ◇
『口輪筋』の衰えによって、表情筋(顔の筋肉)全般が弱くなります。
その為、あごのたるみ、頬のたるみなどが起こります。
ほうれい線や二重あご、左右の顔が変わってくるなどの悪影響が出るそうです。
◇のどの炎症や全身的な病気に◇
『口輪筋』の衰えは、口呼吸を誘発します。
鼻呼吸は、空気の温度や湿度を調節し、呼吸器の乾燥を防ぎ、体内に異物を入るのを防いでくれますが、口呼吸は、ウイルスや細菌がのどの周りにある扁桃に直接付いてしまい、咽頭炎、扁桃炎や慢性的な炎症を起こしやすくなります。
◇いびきと無呼吸◇
『口輪筋』に筋肉が低下していると、睡眠中に口が開いてしまい、舌根が沈化し気道を塞ぐので、
いびき(空気が通りにくく粘膜が振動してしまう)や無呼吸症候群を起こしやすくなると言われて
います。
酸素不足が眠りを浅くし、睡眠不足、記憶力低下、肥満の原因、不整脈、高血圧、糖尿病の原因になったりするそうです。
では、どうして『口輪筋』の力が弱くなるのでしょうか?
◇哺乳瓶の影響◇
授乳時、母乳は乳輪をつまむことによって出ます。
赤ちゃんは、母乳を飲むとき吸うのではなく唇を使ってお母さんの乳輪をつまんでいるそうです。
一方哺乳瓶は、乳首を逆さまにすると中のミルクが少しずつ出てくる為唇の力の成長が遅れてしまい、不正咬合(悪い歯並び)、お口ポカンなどにつながってしまうそうです。
『口輪筋』が発達せず、口を開けて寝る習慣がついてしまうことがあり、授乳期に使われる筋肉は、口唇と舌の協調運動の発育に影響していると言われています。
◇老化◇
加齢とともに筋肉が弱くなり『口輪筋』も低下します。
男性で60歳前後、女性で70歳前後から著しく口唇閉鎖力は低下すると言われています。
大病をすると口唇閉鎖力の低下を招きます。老人顔、気管に食べ物が入る(むせ)など不快現象や誤飲性肺炎も起こしやすくなるそうです。
『口輪筋』チェック
500mlのペットボトルに女性は100ml、男性は150mlの水を入れ、歯を使わないで唇だけでくわえます。
10秒間出来れば大丈夫です。
『口輪筋』の鍛え方(お家にあるもので鍛えられます)
◇直径2.5㎝ぐらいの薄いボタンと糸(タコ糸、デンタルフロス)◇
1.ボタンに糸やデンタルフロスのような細い糸を通して輪に結びます。
2.ボタンを唇の裏(歯の前)に入れ、唇を閉じておさえます。
3.ボタンが口から飛び出す寸前の程度の力で糸を前方に引っ張り、そして力をゆるめます。
(これを10回繰り返します)
◇風船◇
唇とほほの筋肉を使って風船をふくらませます。
手は、風船を支えるだけで、風船の口は指で押さえない。
息を吸い込むときは鼻から吸い、風船から空気が漏れないように、唇でしっかり保持しておきます。
◇2の空の柔らかめのペットボトル◇
1.足を肩幅に開いて立ちます。
2.「ホー」っと声を出しながら息を全部吐き出します。
3.ペットボトルをくわえて思いっきり息を吸い込みます。
(ペットボトルがくしゃっとへこむ状態に)
4.くわえたまま思いっきり息を吐き出します。
(ペットボトルが元の形になる状態に)
(1日3セット繰り返します)
<ポイント>
・息を吸い込むときに、お尻をキュッとしめて唇だけで吸い上げ、心の中で6~8カウント数えたら、お尻を緩めて息を吐き出します。
・息を吸うときは、頬の筋肉を意識してへこませます。
・息を吐くときは、頬の筋肉をぷうっと膨らませます。
『口輪筋』を鍛えることによって
・口呼吸、ドライマウスの改善により免疫力アップ
・表情筋力の回復により小顔になり、スマイルラインが綺麗になり笑顔がステキになります。
・低位舌の改善により、いびきや無呼吸症候群が改善されやすくなります。
・お口ポカンが口輪筋を鍛えることによって治まります。

口元のたるみには、地倉(ちそう)と呼ばれるツボが効果があると言われています。
心地よいくらいの力で口角から0.5㎝~1㎝ほど外側を左右同時に5秒間押します。
これを5回くりかえします。
『口輪筋』は殆どの顔の筋肉に繋がっています。
『口輪筋』を動かすだけで、頬や目の周り、おでこの筋肉
まで、活発に動かすことができます。
『口輪筋』を鍛えていつまでも美しく健康でいたいものですね。
是非、皆様も『口輪筋チェック』やってみて下さい。
歯科助手 佐藤美布子
~参考ブログ~
きれいな顔をつくるために♪
https://www.miki-dental.info/miki-dental-staff-voice/2014/09/post-845.html
口呼吸していませんか? 口呼吸より鼻呼吸‼
https://www.miki-dental.info/miki-dental-staff-voice/2014/08/s.html
姿勢を正しましょう!!~姿勢のトレーニング~
https://www.miki-dental.info/miki-dental-staff-voice/2013/11/post-743.html
免疫を高めて病気をなおす 口の体操『あいうべ』
https://www.miki-dental.info/miki-dental-staff-voice/2013/08/post-718.html