床矯正「症例検討会」を受講して
朝夕の寒気が身にしみるころとなりましたが、皆様お変わりはございませんか?
さて、私は先日11月9日(日)に床矯正の第一人者で『床矯正研究会』の主幹をされていらっしゃる鈴木設矢先生の「症例検討会」を信田先生、榎本さん、浜崎さんと一緒に受講して来たことを報告させていただきます。
午前中は不正咬合(上下の歯がきちんと噛めない)の分類・原因、床矯正治療について学び、午後からは実際にあった症例で治療完了までの過程を学びました。
その症例数はなんと80もあり、色々なケースを学ぶことが出来、とても興味深いものでした。
症例を集められた鈴木先生はさぞ大変だったと思います。
今回は、床矯正治療法をお話させていただ きます。

1・顎の発育不足 ・・・ 40%
2・口腔習癖・体癖 ・・・ 40%
3・遺伝的問題・位置異常(先天的欠損・過剰歯など) ・・・ 20%
床矯正治療は、①床矯正装置を使用して顎を機械的に正しい位置に拡げます。
それと同時に②悪習癖の改善・機能トレーニング・食育(噛むことによる顎への刺激から発育を促す)を行います。
結果、1、2の原因に有効であり、80%の歯並びは治ります。
上記により、①顎を拡げると顔が大きくなるのではないかな?と疑問に感じられた方がいらっしゃると思います。
顎は2つの骨から出来ています。
遺伝的に決められた変化しない骨を"基底骨"、それについている変化させることのできる骨を"歯槽骨"といいます。
"基底骨"は上顎骨の上顎体や下顎骨の下顎体です。
矯正治療の対象は"歯槽骨"のみです。
よって、歯槽骨の変化により歯の位置は変化しますが、顔を作っている骨(上顎骨 ・下顎骨)は変化しないので、顔が大きくなることはありません。
②のトレーニングにより、噛む時に使う顔の筋肉が鍛えられることで目元がパッチリして、頬から顎のラインが引き締まりますので、顔が小さくなる方が多いように思います。

・猫背→口が開く→口の周りの筋肉低下→顎の発育不足・前歯が出る
・舌の不正な位置→舌で歯を押して、歯が誤った位置に動く
・前歯でかぶりつく・よく噛む→歯列を整え、骨を育成し、筋肉を活性化する
という点から深い関係があることがいえます。
歯並びは習慣を表します。
並びだけ治しても、習慣が正されていないと、また元に戻ります 。

犬歯が生えてくる前なら、前歯だけの問題で済むため、9歳までに治療を終えると簡単です。
少しでも早く始められることをお勧めいたします。
当クリニックでは50分の無料相談を行っていますので、歯並び・矯正にご興味がございましたら、是非一度、相談にお越し下さいませ。
私自身、今回、床矯正「症例検討会」を受講するにあたり、床矯正という分野をより深く学ぶことが出来、より良いものであると感じました。
この機会を与えて下さった院長に感謝し、ゲストの皆様へ分かりやすく情報提供する為に、勉強を続けていきます。
衛生士 中谷真弓